- 血圧がどのくらい高いと薬を飲む必要があるか?
- 健康診断で血圧が高いといわれました。すぐに薬を飲まないといけないのか?
- 血圧が高いと何が起こるのか?
- 血圧を下げるためには、日常生活ではどのような点に注意すればいいか?
- 時々脈が飛びます。重大な病気か?
- 24時間心電図(ホルター心電図)とはどんな検査か?
- 検診で心電図検査を行い「心房細動」と診断されました。全く症状は無いのですが、病院にいくべきか?
- 胸に締め付けられるような痛みを感じるときがあります。重い病気でしょうか。
- ペースメーカーを入れています。携帯電話の側で気分が悪くなりました。
- 狭心症と心筋梗塞とはどう違うのですか。
- 狭心症や心筋梗塞はどのように治療すれば良いのですか。
血圧がどのくらい高いと薬を飲む必要があるか?
血圧が高いと診断された場合、まず生活習慣の改善が必要です。一般的には、生活習慣を改善しても血圧が140/90mmHgを超える場合、薬による治療を考慮すべきとされています。ただ、糖尿病や心臓病、腎臓病を患っているかどうかや年齢などによっても治療を開始する血圧の基準値は違ってきます。詳しくは受診の上、ご相談ください。
健康診断で血圧が高いといわれました。すぐに薬を飲まないといけないのか?
血圧は一日の中でも日によっても変動します。血圧が高いと診断されたら、まず毎日自分で血圧を測定しましょう(家庭血圧測定)。今後非常に役立ちます。家庭血圧測定については当院にご相談ください。
血圧が高いと何が起こるのか?
高血圧は糖尿病や高脂血症と同様に動脈硬化を進める要因(動脈硬化の危険因子)であり、血圧の高い方は心筋梗塞や脳梗塞、下肢閉塞性動脈硬化症などの動脈硬化性疾患がおこりやすくなります。また、これとは別にも高血圧が原因となって起こる病気は、脳卒中(脳出血)、動脈瘤、慢性腎不全(腎硬化症)、心肥大、心不全などがあります。
血圧を下げるためには、日常生活ではどのような点に注意すればいいか?
血圧を下げるためには、
1)食事の塩分制限
2)野菜や果物をしっかりとる
3)食事のコレステロールや飽和脂肪酸の制限
4)適正な体重の維持(減量)
5)運動
6)アルコールの制限
などが有効と考えられています。ただ、糖尿病や腎臓病の方などでは、果物や野菜のとりすぎや激しい運動が、かえって健康に悪い場合もありますので注意が必要です。
時々脈が飛びます。重大な病気か?
脈が飛ぶのは多くの場合、「期外収縮」という不整脈が原因で、いわばしゃっくりをしているようなものです。ほとんどが心配のないものですが、頻繁に脈が飛ぶ場合は、心臓超音波検査や24時間心電図(ホルター心電図)などの検査をお勧めします。
24時間心電図(ホルター心電図)とはどんな検査か?
ホルター心電図は、携帯電話の半分くらいの大きさの心電図計を体に24時間装着することにより、不整脈や狭心症などを診断する検査です。
24時間心電図を観察することにより、外来受診時の心電図検査では見つからなかった不整脈や狭心症が発見されることがあります。
検診で心電図検査を行い「心房細動」と診断されました。全く症状は無いのですが、病院にいくべきか?
心房細動では、本来規則正しく拍動するはずの心臓の上部が「ぶるぶると振るえる」状態になっています。人によっては脈が速くなりすぎたり、遅くなり過ぎたりすることもあります。心房細動で何より恐ろしいのは心臓の中で血液が固まりやすくなり、脳梗塞を起こす危険があることです。心房細動といわれたら受診をお勧めします。
胸に締め付けられるような痛みを感じるときがあります。重い病気でしょうか。
胸痛の原因には様々なものがありますが、最も注意が必要なものとして狭心症や心筋梗塞などの心臓病があります。
狭心症や心筋梗塞は動脈硬化をもとにして起こってくる病気であり、重篤な場合は、生命にも関わります。
糖尿病や高血圧、高脂血症がある方、長年タバコを吸われてきた方、ご家族に狭心症や心筋梗塞の患者さんがいらっしゃる方などは、狭心症や心筋梗塞になる危険性が高いのです。このような条件に当てはまる方で、一度でも胸の強い痛みを感じたことがあれば、循環器専門医に相談されることをお勧めします。
ペースメーカーを入れています。携帯電話の側で気分が悪くなりました。
ペースメーカーは大丈夫でしょうか。
携帯電話は22cm離れていればペースメーカーへの影響はないといわれています。また、万一携帯電話によりペースメーカーの作動に影響が出たとしても、一旦、携帯電話から離れてしまえば、その後ペースメーカーに影響が残ることはありません。もし気分が悪いと感じることがあれば、まず携帯電話から少しでも離れてください。またペースメーカーは必ず定期的にペースメーカー外来等でチェックをお受けください。
狭心症と心筋梗塞とはどう違うのですか。
心臓は全身に血液を送り出すポンプの働きをする臓器ですが、心臓自身も血液によって栄養や酸素が供給されています。
心臓に血液を送る血管を冠動脈(かんどうみゃく)と呼びますが、狭心症や心筋梗塞は、動脈硬化によって冠動脈に血液が十分に流れなくなって起こる病気です。狭心症は、冠動脈がかなり細くなって血流が不十分になった状態です。運動の後など、心臓が普段よりたくさん血液を必要とするときに、胸に痛みを感じます。心筋梗塞は、細くなった冠動脈が完全につまってしまった状態です。冠動脈が完全に詰まってしまうと、心臓の組織の一部が死んでしまい、心臓が正常に働かなくなります。狭心症は、いわば心筋梗塞の前段階ともいえますが、狭心症の症状なしに突然心筋梗塞が起こることもあるので注意が必要です。